菰野町で瓦が自然に割れてしまう怪現象!?瓦の差し替え工事

今年の梅雨は雨がよく降りますね。
現在葺き替え工事中の現場が作業大詰めですが、雨ばかりでなかなか進まない。
そして明日からも新たな葺き替え現場の瓦めくりの予定でしたが、予定してた3日間のうち2日間が雨予報。
本当に困った天気です。さすがに雨の降る中作業はできないですからね・・・。

さて、先日三重県の菰野町というところで自然に瓦が割れてしまうという相談がありました。

足場屋さんのお知り合いの方からのご相談でしたが、軒先の瓦が自然に何枚も割れてしまい、
欠片が落ちてくるというお悩み。
これ、不思議に思われるかもしれませんが、実は稀にある事でして、瓦を固定するための釘やビスが、鉄で出来ているため
錆びて膨張してしまい、瓦の釘穴が耐えられなくなって割れてしまうんです。

瓦職人なら仕事の覚えたての頃に教えられるような初歩的な事なんですが、意外に守られずに施工してしまう職人さんもいるみたい。
瓦を止めるにはステンレス製の釘またはビスが当たり前なんです。

今回の瓦もその典型的なパターン。

瓦を鉄くぎで固定してはダメです

釘穴から亀裂が入っているのが分かります。

鉄くぎで固定したので割れてしまいました

軒瓦だけが割れていて、他に割れている瓦を数えてみるとざっと30枚以上。200枚中の30枚ですからなかなか多いです。

こんな大きな欠片が屋根から落ちてくると思うとゾッとしますね。

しかも使用しているのは一文字軒瓦。差し替えは難しい物で他の軒瓦全てが鉄製のビスで固定してありました。
他の瓦はステンレス釘で固定されていたのがせめてもの救い。
もし全ての瓦が鉄くぎで固定されていたとなると、全部の瓦をめくって葺き替えなければいけません。

今回は軒瓦を全て交換することにしましたが、なにせ一文字軒瓦。交換すると言っても200枚の瓦を変えると大工事です。
そこでストレート軒瓦という物を使い、施工を短期間で済ませながらも見た目もそれほど変わらない様にしました。

上の桟瓦をめくり、軒瓦を取り替えます

ストレート軒瓦

そして桟瓦を元に戻し、作業完了。文章にすると簡単なようで現場ではなかなか大変な作業です(汗)

ストレート軒瓦で一文字軒瓦にソックリ

ストレート軒瓦なので軒先もスッキリしてますね。

ストレート軒瓦

しかし、欠陥工事で最大の被害を受けたお客様。建てた工務店や瓦職人は修理に応じないそうで、気の毒です。
やはり信用できる工務店に仕事を頼みたいものですね。(見極めが難しいですが・・・)

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