最近、瓦の修理に行くともう手遅れだ、と思わされる現場がたまにあります。

瓦がずれて雨漏がするという事で修理に伺うと、大きく全体的にずれてしまってる屋根。少しのズレなら直るんですが。
これを直そうと思うと、新しい瓦で葺き替えるか、古瓦を使って葺き直すかのどちらかになってしまいます。
一度、大きくずれてしまった瓦はその時ズレを直しても、下の土もずれてしまってるのですぐにまた元通りずれてしまいます。
ラバーロックなどの瓦止め工事をすればそのまま数年間はキープできますが、どうしても無理があります。

もし大きくずれる前に早めに連絡もらえれば、部分的な補修で済んだのに・・・と思うんですが。

瓦は一箇所悪くなると、その周りにも徐々に影響を及ぼします。
雨漏りするようになると、野地板や垂木、重度になると柱などの構造体まで腐らせる事になりかねません。

棟の修理なども、棟のてっぺんにある冠瓦が1枚割れてるだけで、棟の内部にまで水が浸入して、
瓦が落ちてきているとか、棟が崩れているとか。

気が付いた時が直しどき。早いに越した事はありません。手遅れにならないうちに手を打ちましょう。

まだ、どこも悪い箇所が無いのに、ラバーロックなどの瓦止め工事をする方もみえますが、
手遅れになるよりは、そのくらい前もって準備しとけば間違いないのかもしれませんね。

写真は残念ながら手遅れだった例。ここまで進むと大工工事が必要になります。
下から見るとシミが出来てるし、壁はカビだらけ。垂木にはシロアリがたくさんいたし、
桁(屋根を支える重要な木材)も腐り始めてました。

谷板の納まりが悪く、雨が浸入した為、屋根地が腐ってました。
垂木も腐って折れてます。下から見るとシミが出来てました。
谷板に穴が空いた為、雨が漏っていました。
下が玄関でしたが、壁はカビだらけ。あきらかに気づく筈です。
瓦屋根の雨漏り事例瓦屋根の雨漏り事例