小牧市で老朽化した和瓦の葺き替え工事
東海地方、いよいよ梅雨に入りました。
梅雨に入ったといっても実は雨が降らない日も多く、仕事を休むほど天気が悪い日は月に4日程度なんですが、
今年は梅雨入りしたとたん、2日間大雨で仕事できてない。
最近の天気は線状降水帯といった異常な天気も増えてきてる気がするので変わってきてるのかもしれませんね(汗)
さて先日、小牧市で和瓦の葺き替え工事をしました。
実はこのお客様、数年前に蔵の屋根を葺き替えたお客様で、今度は本宅の工事をさせていただきました。
瓦の点検にお伺いしたときに本宅の瓦がズレているのを偶然発見。
直そうと屋根に上ってみたら、数えきれないほど瓦にヒビが入ってるのが見つかりました

よく見てみると瓦に穴をあけて、鉄のビスが打ち込まれています。
聞いてみると、以前知り合いの業者さんが、瓦がズレないようにビスで固定してあげるって工事をしたそうです。
しかも一枚おきに固定してあるので数百枚もの瓦にヒビが(汗)
鉄のビスは錆びてしまうため、膨張して瓦が割れてしまうんです。
もちろん瓦が割れると雨漏りにつながります。
残念ですが、間違った施工により、せっかく耐久性のある瓦が何枚もダメになってしまいました。
こんな状態では葺き替え工事しか直せないので今回は全ての瓦をめくることになりました。
瓦をめくってみると、かなりの土の量。昔の工法は屋根の上に土を置き、そのに瓦を並べていきますので重量が結構あります。

土葺きの屋根から、現在の工法で葺き替えると普通の屋根面積100㎡で4トン以上の軽量化。
今回の屋根は200㎡の大きな屋根でしたので8トン以上の軽量化になります。
屋根土を撤去し、下地が現れました。野地板も隙間が多くいですね

このままでは下地も弱く、瓦工事に取り掛かれないので針葉樹合板を重ね張りします

その後ルーフィングを張り、防水性はバッチリ!

瓦を固定するための桟木を打ち付けます。雨が自然に流れるよう、水抜き穴があり防腐処理された、瓦工事専用の桟木です。

瓦を並べていきます。糸を張り、真っすぐのラインに気を付けながら、ステンレスの釘で固定します。
今回はお客様が好きな色の屋根にしたいとの事でしたので珍しい緑の瓦を使用しました。
この瓦、やってみて分かったのが、めちゃくちゃ滑る事。想像以上に大変でした(汗)

棟の瓦も全数銅線で縛りながら積んでいきます。

完成した写真がこちら。

最近ではほとんど使われない青銅色の瓦。滑りやすく大変でしたが苦労した甲斐もありお客様も喜んでいただけました。
屋根の軽量化と耐風対策も完璧。今後数十年にかけてこの建物を守り続けてくれるハズです。