阪神・淡路大震災の直後、家が倒れたのは重い瓦のせいだ、って頻繁に言われましたが、
本当にそうなのでしょうか?

最近では、瓦のせいだけじゃない、って言われてます。
まず、家の構造そのものが地震に弱かった。その弱い構造体の上に瓦が載せてあったので、
多数の家が倒れてしまい、結果的に屋根が重かったのが原因だ!と決め付けられてしまったという訳です。

更に、関西地方では土葺き工法が主流でした。
土葺き工法は引っ掛け葺き工法に比べ、土(ドロ)の分だけ更に重たくなってしまいます。
もちろん、土葺き工法にはメリットもありますが、地震に関してだけ言えば、重さは不利です。

家の構造が弱かったことに加え、重い瓦が載っていたのも要因となり、結果的に大惨事を招いてしまったわけです。

ですから、安易に瓦のせいだけにしないでください。

最近の施工基準を満たしていれば、瓦屋根であっても倒れる心配は無いといえます。
地震対策をするなら、まず柱などの構造を強化するのが先です。
柱は太く(細くなければOK)、筋交いは多めに、それぞれが金具で固定されていれば安心です。

また、地震で瓦屋根が崩れるという被害もありますが、瓦は耐久性が高い為に築30年以上経つ瓦屋根も珍しくありません。

その中には銅線や土の劣化が進み、老朽化も進んでいる事も多数あります。

それらの住宅の屋根は崩れやすくなっているので、適切な修理、補修が必要な場合もあります。

令和4年1月1日から瓦屋根の緊結方法が強化された、ガイドライン工法という施工法が義務付けられています。

もし、築年数がかなり経っているので不安があるという方は屋根工事専門業者にご相談ください。

適切な工事がされていれば、地震や台風にも強い瓦屋根で安心して長く住めるようになるはずです。


なお、家屋補強工事でも悪徳業者の話を聞きますのでご注意ください。