一宮市にお住まいの方からのご相談でした。
今回のお客様のお悩みは、重い屋根だと地震が不安。いつ来てもおかしくないと言われる南海トラフ地震もあるので
自分が元気なうちに安心できる建物にしたいとの事でした。
まず現地調査に伺ってみると、かなり立派な屋根。

これはこれでしっかり施工してるので少々の事なら大丈夫だとお伝えしましたが、昔ながらの土葺き工法で施工してあり、緊結はされておらずズレてくることがあります。
更に、降り棟と呼ばれる特に瓦をたくさん使ってる瓦屋根なので、お客様の不安を解消したいという希望と、今後のメンテナンスを考えると瓦の葺き替え工事も有効です。
あとは屋根材ですが、お客様は軽い板金屋根をご希望でしたが、さすがにこの立派な入母屋屋根を板金で仕上げることは施工も無駄が多く、イメージもかなり変わってしまいます。
そこで今回は軽量瓦のROOGAをお勧めし、葺き替え工事をさせていただきました。
まずは古い瓦と、土を撤去していきます。クレーンを使い効率よく作業して、出来るだけ短期間でめくり作業を終わらせます。
今回は2日間掛かりました

その後は屋根の下地を補強します。最近は針葉樹合板を重ね張りとすることが多いです。
野地板を全てめくって張り替えるとなると、確認申請が必要となる場合があるので注意が必要です。

合板を張り終えたらルーフィングを張ります。ここまでやれば工事中に雨が降っても大丈夫です。

あとは瓦工事のスタートです。瓦を固定するための桟木を打ち付け、瓦を引っ掛け釘で固定します。
軒先は3点止め、平部は2点止めになります。

平部の瓦を葺き終えました。地域によっては雪止め金具を付けて、落雪被害を防ぐようにします

最後に棟瓦を被せて、ビスで止めたら完成です。
とはいえ、葺き替え工事は新築工事と違い、様々な箇所で細かい仕事が発生するので大変です(汗)

今回の工事で約7~8トンの屋根重量を減らす事が出来ました。
また、全ての瓦が釘やビスで固定されているので、耐風性能も格段に向上しています。
地域によっては屋根の耐風改修工事に補助金が降りることがあるので一度調べてみてください。

最後に、北野瓦店さんにお願いしてよかった、とお客様に言われてとても感激しました。
K様、こちらこそ良いご縁をいただき誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。